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引っ越しをするとき、引越し業者に、お使いの冷蔵庫を利用するのは、半日ほど待ってからにしてください、半日はコンセントを入れないでください、という指示を受けた、という経験は、みなさんにあるのではなかろうか。
これは、どの冷蔵庫にも使用されている、冷凍回路、冷蔵回路によるものである。
冷蔵庫が冷えるメカニズムは、冷媒であるフロンガスの循環によるものである。
液体は、気体になるとき、つまり蒸発するとき、周囲の熱を奪う、という性質がある。
冷蔵庫の庫内温度を下げているのは、フロンガスが蒸発器の中で蒸発しているからである。
冷媒であるフロンガスは、蒸発器に張り巡らされた管の中で低温になり、気体になる。
低圧で低温となったフロンは、再度低圧で低温な液体として蒸発器の中に戻ってこなくてはならないた。
そのために、冷凍回路の中でいくつかの工程を経る。
まず蒸発器の中で低温低圧の気体となったフロンは、再度液体になるため、一度圧縮される。
それを行っているのが圧縮機、いわゆるコンプレッサーである。
これは車のエンジンのピストンと同じ要領で冷媒を圧縮しているもので、その違いは、プラグの点火とガソリンの爆発によってシャフトを回しているか、モーターでピストンを回して冷媒を圧縮しているかの違いである。
このとき車は、ピストンとシリンダーが焼けついてしまわないよう、エンジン内にエンジンオイルと呼ばれる潤滑油を入れている。
冷蔵庫の冷凍回路も同じで、この圧縮機の中には焼けつき防止のためのオイルが入っている。
引っ越し屋が懸念しているのは、このオイルの偏りである。
冷蔵庫の冷凍回路をつないでいるのは細い銅管で、圧縮機のオイルはその中を冷媒とともに巡り巡るのである。
引っ越し屋が冷蔵庫を運び出す際、傾けることはよくあることである。
引っ越しでは真横に寝かせて運ぶことはまれかもしれないが、考えられないことではないた。
こうしてしまうと、圧縮機の内部のオイルが偏ってしまうのだ。
引っ越しで冷蔵庫を運ぶ際には、これを気を付けなければいけないた。
